ウエスタンブロッティング用ブロッキングバッファー
BSA、カゼイン、および正常ヤギ血清(NGS)等を含む従来のバッファーはウエスタンブロット法においてブロッキング剤として使用されてきましたが、その多くは高いバックグラウンドを示し、これを陽性と判断する可能性があります。
現在多くのウエスタンブロッティング用バッファーが市販されていますが、ウエスタンブロットでシグナル対バックグラウンド(S/N)比を改善することには依然として問題があります。Chondrexではウエスタンブロットに最適化されたChonBlock™ バッファーを提供しております。ChonBlock™ は他のバッファーより高いS/N比が得られますので、バックグラウンドを抑制しつつ、最適条件での一次抗体と二次抗体の使用が可能になり、測定感度を上昇させることができます。
各ウエスタンブロッキングバッファーのブロッキング効果の比較

15%ポリアクリルアミドゲルを用いてウエスタンブロットを行い、3つの異なるバッファー系を比較しました。マウス抗HMGB1モノクローナル抗体(クローン1-1.2BP1)を1 μg/mlで一次抗体として使用し、HRP標識ヤギ抗マウスIgG抗体を、4000倍希釈で二次抗体として使用しました。
BSA-Tweenバッファーではブロッキング効果が低いために非特異的なシグナルが観察されます。
競合他社品では非特異的なシグナルを排除するものの、HMGB1のシグナルも低下しました。
一方でChonBlock™ では非特異的なシグナルは抑えつつ、HMGB1の強いシグナルを得ることができました。

本製品はChonBlock™ Western Blot Buffer 1 および Western Blot Buffer 2 により構成されています。
Western Blot Buffer 1:
- メンブレンのブロッキングに使用
- 一次抗体の希釈に使用
Western Blot Buffer 2:
- 二次抗体の希釈に使用
※各バッファーはPBSまたはTBSベースのバッファーより選択することが可能です。
※二次抗体の由来に応じて、ヤギまたはウサギ専用のBuffer 2を選択してください。
ウエスタンブロッティング用 ChonBlock の無償サンプルを配布しております。
サンプルをご希望の方は弊社企画開発課までお問い合わせください。
※本製品を初めて使用される方を対象とさせて頂きます。
※無償サンプルは Western Blot Buffer 1とWestern Blot Buffer 2、各1 ml でのご提供となります。
※お1人様1回までのご提供とさせて頂きます。

製品番号 | 製品名 | 製品情報 | 関連資料 |
---|---|---|---|
9069P | ChonBlock™ Western Blot Buffer 1(PBS) | 10 ml | データシート |
90691P | ChonBlock™ Western Blot Buffer 2 for Goat(PBS) | 10 ml | データシート |
90692P | ChonBlock™ Western Blot Buffer 2 for Rabbit(PBS) | 10 ml | データシート |
9069T | ChonBlock™ Western Blot Buffer 1(TBS) | 10 ml | データシート |
90691T | ChonBlock™ Western Blot Buffer 2 for Goat(TBS) | 10 ml | データシート |
90692T | ChonBlock™ Western Blot Buffer 2 for Rabbit(TBS) | 10 ml | データシート |
ELISA用ブロッキングバッファー
ELISAやRIA法を用いた抗体測定では、血清・血漿の成分によって引き起こされる高い非特異的反応を抑制することが必要です。Chondrexではその非特異的反応を強力に抑制することが可能なブロッキング剤 ChonBlock™ を提供しております。
ChonBlock™ はヒト免疫グロブリンが固相担体表面に吸着することによって起こる偽陽性反応に対して、4%BSAに比べ40倍、100%ヤギ血清に比べて10倍以上のブロッキング効果を有しています。
ChonBlock™ は、各種ワクチン開発でのヒトや動物での評価、さらに自己免疫疾患者の免疫異常の研究では各種病原性環境因子に対する抗体反応の測定等に有効に活用できます。(Terato et al., 2014)
偽陽性反応の防止:既存ブロッキング剤とのブロッキング能の比較

既存のブロッキング剤とChonBlock™ とのブロッキング効果を比較するため、それぞれのブロッキング剤で1/10 から1/640 まで2倍希釈したリウマチ患者血清を、a)Immulon 2HB と b)Costar Covalent Plate の未処理ウェルに加え、ウェル表面に結合した免疫グロブリン量をHRP-conjugated goat anti-Human IgG(Fcspecific)で測定しました。
新しく開発されたChonBlock™ は、既存のBSA-Tweenのみならず100%正常ヤギ血清よりも数倍高いブロッキング活性を有していることが確認されました。
抗CCP(Cyclic Citrullinated Peptide)抗体の正確な測定

正常人とリウマチ患者血清のそれぞれ13検体をa)RIAバッファー(10%正常ヤギ血清含有)およびb)ChonBlock™ で1/500に希釈し、同一条件でCCP抗体を測定し、結果の比較を行いました。
コントロールとして、Glycine並びにControl peptideを用い、個々の血清検体のバックグラウンド値を測定し、CCP結合ウェルのOD値と比較しました。
ChonBlock™ はCCPと抗体の反応を阻害せずにバックグラウンドノイズ反応を著明に抑制し、その結果この系を用いることによりCCP抗体が正確に測定されることが確認されました。
間接ELISA法を用いた抗体測定では、サンプルによって引き起こされる偽陽性反応を理解し、防止することがとても重要です。
- 文献等における抗体測定のデータでは、
サンプルそのものによって引き起こされる著しく高い偽陽性反応
(バックグラウンドノイズ反応)が考慮されていません。 - このバックグラウンドノイズ反応は、
サンプル中のイムノグロブリン分子がプラスチック表面へ疎水結合によって
吸着されることによって引き起こされ、真の抗原抗体反応よりも高いこともあり得ます。 - これまで用いられてきたブロッキング剤は、
ヒト血清サンプルが引き起こす、この著しく高いバックグラウンドノイズ反応をほとんど防ぐことはできませんでした。 - (K. Terato et al., Preventing intense false positive and negative reactions attributed to the principle of ELISA to reinvestigate antibody studies in autoimmune diseases. J. Immunol. Methods 407: 15-25, 2014)
バックグラウンドノイズ反応の測定とその除去の重要性

血清濃度が高いと、サンプルによって引き起こされるバックグラウンドノイズ反応は高く、真の抗原抗体反応よりも高くなってしまうことがあります。バックグラウンドノイズ反応の強さは、抗原をコートしていないウェルを用いて測定できますが、通常このステップは行われていません。
測定感度を下げても、得られたデータ中のこのバックグラウンドノイズ反応の割合が減少することはありませんので、注意が必要です。

本製品はChonBlock™ Blocking/Sample Dilution Buffer および Detection Antibody Dilution Buffer により構成されています。
Blocking/Sample Dilution Buffer:
- プレートのブロッキングに使用
- 血清・血漿サンプルの希釈に使用
Detection Antibody Dilution Buffer:
- 検出用抗体の希釈に使用
ELISA用 ChonBlock の無償サンプルを配布しております。
サンプルをご希望の方は弊社企画開発課までお問い合わせください。
※本製品を初めて使用される方を対象とさせて頂きます。
※無償サンプルは Blocking/Sample Dilution BufferとDetection Antibody Dilution Buffer、各10mlでのご提供となります。
※お1人様1回までのご提供とさせて頂きます。
